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『読書の価値』

森博嗣 NHK出版新書 本をなかなか読めない時期には、本を読みたくなる本を読むことにしましょう。小説家の森さんがどのような読書をしているのか?気になります。 森さんは本というのは、人とほぼ同じだといいます。「本に出会うことは、人に出会うこととか…

『シュタイナー哲学入門 もう一つの近代思想史』

高橋巌 岩波現代文庫 シュタイナー哲学についてほとんど知らないまま『なぜ私たちは生きているのか』という本を読みました。 それでも十分楽しめましたが、シュタイナー哲学を少し勉強したくなりました。同書で佐藤優さんがシュタイナー哲学の入門に最適、と…

『現代イスラーム思想の源流』

飯塚正人 山川出版社 先日読んだ『イスラーム思想を読みとく』は、近現代のイスラーム思想をてがかりに現在のイスラーム社会や政治を考える、よい本でした。いっぽう、本書はイスラーム思想の通史となっています。『イスラーム思想を読みとく』でおすすめの…

『迷わず書ける記者式文章術』

松林薫 慶應義塾大学出版会 先日、上阪徹さんの『10倍速く書ける超スピード文章術』を読みました。 常日頃から書く材料を仕入れておくこと。とにかく書きあげてあとでじっくり直すこと。速く書くことだけではなく、書くことについて全般について参考になりま…

『イスラーム思想を読みとく』

松山洋平 ちくま新書 ときおり、イスラム教(イスラーム)についての入門書を手に取ったりするのですが、途中で投げ出してしまいます。一日五回拝むとか、豚を食べたらだめだとか、マホメット(ムハンマド)はずいぶん年上の奥さんをもらったとか、知って得…

『宗教の見方 人はなぜ信じるのか』

宇都宮輝夫 勁草書房 本書は、大学生向けの宗教学の入門書として書かれました。宇都宮さんは「まえがき」で「本書は非宗教的な態度で対象を考察し記述している」といいます。対象とはもちろん「宗教」のことです。「宗教」とはいったい何なのか?。自明なこ…

『サブカルの想像力は資本主義を超えるか』

大澤真幸 角川書店 本書は早稲田大学で2016年〜17年に行われた講義を元に書かれた本です。リアルタイムでみた作品をネタにしているので、わくわくしつつ読めました。また、作品をみていなくても、あらすじがていねいにフォローされているので問題なく読めま…

『10倍速く書ける超スピード文章術』

上阪徹 ダイヤモンド社 上阪さんは、ビジネス書のブックライターをされています。ブックライターとは、長時間のインタビューをした上で著者本人に代わって本を書く仕事です。ビジネス書を毎月一冊以上書くのに加え、雑誌等の連載なども加えると月15万字以上…

デジメモ魔になりたい

今読んでいる『10倍速く書ける超スピード文章術』という本の中で、書く「素材」を集めるためにどんなことでもメモをしようということが書かれています。 10倍速く書ける 超スピード文章術 作者: 上阪徹 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2017/08/24 …

日記に行き詰まったので『日記のすすめ』を読み直す

昨年末にゆうびんやさんの『日記のすすめ』を読んでから日記を書き始めました。当時はアウトライナー「Dynalist」を使って書きます、と言っています。その後、ゆうびんやさんやほかの方の影響を受けて「Evernote」に書いた時期もありました。現在は「DayOne…

『井筒俊彦 叡智の哲学』

若松英輔 慶應義塾大学出版会 井筒俊彦さんの訳した岩波文庫の『コーラン』を持っています。ただ、全く読めず本棚に置いてあるのですが。 コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1) 作者: 井筒俊彦 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1957/11/25 メディア: 文庫 購…

『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』

ケビン・クルーズ 木村千里訳 パンローリング 読書やスポーツ、家族との団欒に使える 「自由な時間」毎日あと1時間、手に入るとしたら?起業家、億万長者、オリンピック選手、オールAの学生たち282人への独自の取材と調査研究によって明らかになった、生産性…

「感情」から書く脚本術

『「感情」から書く脚本術』 カール・イグレシアス 島内哲朗訳 フィルムアート社 カール・イグレシアスさんは、脚本家であり、脚本コンサルタントであり、スクリプト・ドクターでもあります。 kindleで読みましたが、単行本では440ページという大部となる本…

仕事力をアップするはじめての「フロー」入門

『仕事力をアップするはじめての「フロー」入門』 石川善樹 西本真寛 スマート新書 仕事らしい仕事はしていないにもかかわらず、仕事力だけはつねづねアップしたいと思ってきました。著者の石川さんは予防医学、行動科学、機械創造学などが専門の予防医学研…

最少の努力でやせる食事の科学

『最少の努力でやせる食事の科学』 オーガスト・ハーゲスハイマー 講談社 昨年の後半から自己最高体重を更新し続けたので、年が明けてから一応ダイエット的なものに取り組んでいます。 matubetuo.hatenablog.com 現在77.1kgと、ダークサイド落ちからはかろう…

内村鑑三

『内村鑑三 悲しみの使徒』 若松英輔 岩波新書 本書によれば、1867年(慶応3年)から1873年(明治6年)まで、なお大規模なキリシタンの迫害がされていたのだそうです。明治に入ってもキリスト教の迫害があったのですね。 内村鑑三が生まれたのは1861年。その…

悟らなくったって、いいじゃないか

『悟らなくったって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門』 プラユキ・ナラテボー、魚川祐司 幻冬舎新書 『仏教思想のゼロポイント』を踏まえての対談です。 matubetuo.hatenablog.com プラユキ・ナラテボーさんは埼玉県生まれで、現在タイ・ス…

すべての仕事を3分で終わらせる――外資系リーゼントマネジャーの仕事圧縮術

『すべての仕事を3分で終わらせる――外資系リーゼントマネジャーの仕事圧縮術』 岡田兵吾 ダイヤモンド社 著者の岡田さんは現在マイクロソフトシンガポール シニアマネジャーとして日本・韓国・オーストラリア・ニュージーランドの4カ国のライセンス監査業務…

血を売る男

『血を売る男』 余華 飯塚容訳 河出書房新社 第二次世界大戦後の中国。「許三観(シユイ・サンクアン)は町の製紙工場の繭運搬係だ」。許三観は血を売ったお金で、油条(細長い揚げパン)美人と呼ばれている許玉蘭にごちそうして結婚にこぎつける。二人は三…

なぜ私たちは生きているのか

『なぜ私たちは生きているのか シュタイナー人智学とキリスト教神学の対話』 佐藤優 高橋巌 平凡社新書 日本のシュタイナー研究の第一人者である高橋巌さんと神学の研究者でもある佐藤優さんの対談。しれっと「シュタイナー研究の」と書いては見たものの、シ…

仏教思想のゼロポイント

『仏教思想のゼロポイント 「悟り」とは何か』 魚川祐司 新潮社 『だから仏教は面白い』で基本的な考え方を押さえておくと、スムーズに読むことができます。 matubetuo.hatenablog.com ゴータマ・ブッダの教えは「異性とは目も合わせないニートになれ」とい…

モナドの領域

『モナドの領域』 筒井康隆 新潮社 ある美術大学の近くで切り取られた女性の腕が見つかる。その美大の近くのパン屋では、美大生のアルバイトが作った女性の腕を模したバケットが評判となる。美大の結野教授はある日を境に、突然眼を「ふらふら」させながら初…

霊性の哲学

『霊性の哲学』 若松英輔 角川選書 この本で章を立てて論じられるのは山崎弁栄(べんねい)、鈴木大拙、柳宗悦、吉満義彦、井筒俊彦、谺雄二です。名前を知っていたのは鈴木、柳、井筒くらいですが、著書はきちんと読んだことはありません。他にもたくさんの…

ゆるす 読むだけで心が晴れる仏教法話

『ゆるす 読むだけで心が晴れる仏教法話』 ウ・ジョーティカ 魚川祐司訳 新潮社 仏教を学ぶシリーズ。世の中は「マインドフルネス」がはやっているようです。というか、「マインドフルネス」ってなに。『世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった2…

ダンシング・ヴァニティ

『ダンシング・ヴァニティ』 筒井康隆 新潮社 主人公の「おれ」は美術評論家の男です。 小説はこのように始まります。 「ねえ。誰かが家の前で喧嘩してるよ」浴衣姿の妹がおれの書斎に入ってきて言った。 書斎は裏庭に面しているので、前の通りの物音はほと…

池澤夏樹、文学全集を編む

『池澤夏樹、文学全集を編む』 河出書房新社 池澤夏樹さんが編集に携わった河出書房新社の『世界文学全集』と『日本文学全集』は、『源氏物語』の中巻、下巻の刊行をもって完結します。この本は、その全集発行の裏話や、関係した作家、翻訳者の方々のエッセ…

だから仏教は面白い

『だから仏教は面白い』 魚川祐司 今さら仏教を学ぼうシリーズ。 もともとは音声動画の形で配信された講義がもとなので読みやすいですが、私にとってはディープで刺激的な話ばかりです。 魚川さん(ニー仏)さんは1979年生まれ。 仏教の研究をされている方で…

『本当の仏教を学ぶ一日講座 ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか』

『本当の仏教を学ぶ一日講座 ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか』 佐々木閑 NHK出版 橋爪大三郎さんと大澤真幸さんの『ゆかいな仏教』を少し読んでいたのだが、前提とされる知識が高すぎてついていけず。 ゆかいな仏教 (サンガ新書) 作者: 橋爪大三…

『集中力はいらない』

『集中力はいらない』 森博嗣 SB新書 ぼくは集中ができない。勉強をしていても、仕事をしていてもすぐ飽きてしまって放り出してしまう(表面上はやっているふりをしてきた)。そのことを弱点だと思ってずっと生きてきましたので、読んでみました。 森さんは…

『物語論 基礎と応用』

『物語論 基礎と応用』 橋本陽介 講談社選書メチエ 「王が死んだ。」は物語ですが「原子は電子から構成されている。」は物語ではありません。橋本さんは、物語とは「時間的な展開がある出来事を言葉で語ったもの」と定義します。物語論(ナラトロジー)とは…